2006年11月03日

シューマン交響曲第1&2番

kubelikschu1&2.jpgクーベリックはチェコの指揮者としては珍しく?シューマンを得意としていた。ベルリンフィル、バイエルン放送響と2度の交響曲全集を録音している。クーベリックは録音も多いが、指揮活動から早々に引退したこともあり複数回録音している曲はそれほど多くない。しかも2度の全集を作ったのはシューマン、ブラームスのみ(たぶんね)。
もっとも新世界、我が祖国に限り数多く録音している。マエストロ・クーベリックが本当に愛して止まない曲だったのだろう。

クーベリックが1960年代前半のベルリンフィルと組んだシューマンは躍動感溢れる活き活きした音楽が魅力だ。まだカラヤン色満点でないベルリンフィルも魅力だ。
1番冒頭のホルンとトランペットのファンファーレからいかにも「ドイツ」のサウンド全快である。「春」に関しては、もう少し明るいサウンドであったも良いなぁと思うところもあるけど、それはオケの個性だ。クーベリックの健康的な音楽が、シューマンと良く合うと思う。決して煽り立てることもなく、内から秘める力で自然と高揚するクーベリック。これはチェコ人指揮者に共通することなのだろうと思う。
そういう意味では、不健康とされる2番の方がよりクーベリックの音楽をあらわしていると思う。1楽章後半の盛り上がりはそれそのものだ。弦楽器がひたすら忙しい2楽章のアンサンブルはさすがベルリンフィルである。3楽章の美しさ、やはり圧巻なのは4楽章。だまっていても盛り上がる曲ではあるが、折り重なるコラールの見事な事。クーベリックの手に掛かると不健康さよりも、シューマンの喜びを大いに感じることができる。

あまけ?の「ゲノヴェーヴァ」序曲は、ほとんど上演されないオペラで、序曲ですら演奏されない。しかしこの序曲は、大変美しく「マンフレッド」よりも素晴らしい曲だと思うのだけど・・・
2度で登場するホルンのファンファーレの素晴らしさはさすがであり、またフィナーレの圧倒的な高揚感は圧倒的だ。それでいて指揮者の体臭をほとんど感じさせないのが、クーベリックという指揮者の本当の凄みなのだろう。

お勧め度:★★★★

シューマン作曲
 交響曲第1番「春」
 交響曲第2番
 歌劇「ゲノヴェーヴァ」序曲

指揮:ラファエル・クーベリック
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
1963、1964年録音
<UCCG−3938>
posted by ズィコフ at 17:42| Comment(0) | TrackBack(1) | ラファエル・クーベリック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月31日

クーベリックのブルックナー交響曲第4番「ロマンティック」

kubelikbru4.jpg僕は、ブルックナーの交響曲の中でこの4番だけは好き!と言い張れない。冒頭のホルンの素晴らしいソロ以降、それを引き継いでもっと大きな感動があるのかと思うと、意外とそうでもない。
だからCDも必要以外(意味不明)は、持っていない。いや結構持ってます。
そんな中で、良いと思うのがこのクーベリックの録音。チェコの指揮者でブルックナーを取り上げる指揮者はそう多くもない。ノイマンもゲヴァントハウスと1番の録音を残しただけ。でもそのゲヴァントハウスの前任者:コンヴィチュニーはモラヴィア生まれながら、ブルックナーを得意としてた。
クーベリックはと言えば、ブルックナーを日本でも8番を取り上げるなど、得意としていたと言っても良いと思う。噂によるとクーベリックはバイエルン放送響とブルックナー全集を録音する計画もあったそうな。
このクーベリックの演奏は、厳しさよりも、オーケストラの個性もあるだろうけど、大らかで楽天的である。大げさに書いてある譜面を誇張することなく、誠実に丁寧に演奏する。だから決して豪華に鳴り響くことはない。しかし決して禁欲的ではないので、実に人間的な響きなのだ。だからどこまでもホンワカしているのだ。でもこれは決してダレているということではない。このコンビの蜜月を物語るように、引き締まったアンサンブルと、クーベリックの解釈の説得力は見事という以外ほかはない。南ドイツの明るい金管の響きも大変素晴らしい。もちろん最も重要な冒頭のホルンソロは、惚れ惚れするほどに素晴らしい。

ブルックナーというと、「神」「宇宙」というテーマばかり先行するけど、僕は決してそればかりではないと思う。それよりもずっと人間的で暖かい音楽だと思う。
そんな訳で、このクーベリックの暖かいブルックナーはたまに聞きたくなる愛すべき録音だ。
注文を付けるとしたら、LPにカップリングされていたワーグナー「ジークフリート牧歌」が、これがいつだかの特典盤以来発売されていないこと。だからこれのために中古でLP探して買ってしまったでないかい・・・・

お勧め度:★★★★

指揮:ラファエル・クーベリック
バイエルン放送交響楽団
1979.11.18−21 ヘラクレスザール
SonyMusic<SICC262>
posted by ズィコフ at 23:19| Comment(1) | TrackBack(0) | ラファエル・クーベリック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月27日

クーベリックの新世界「DVD」

kubelikdvo9dvd.jpg先に紹介したクーベリックの「ドイツ・レクイエム」と同時期の1977年収録のライブ映像。クーベリック渾身の指揮振りが映像で楽しめる。
クーベリックの新世界は多く録音している。
シカゴ響、ウィーンフィル、ベルリンフィル、バイエルン放送響、チェコフィルと・・・まだあるかな?どれもクーベリックの芸術を堪能するのに、不足は無い。晩年のチェコフィルと再会した「新世界」も素敵な演奏である。
しかしこのバイエルン放送響との映像も素晴らしい。力強い推進力とほとばしる情熱が魅力的だ。ライブで燃え上がるクーベリックが、これほど熱かったか!と映像を通して、肌で感じることができるのだ。
まだまだ国際化していないバイエルン放送響は、いかにもドイツのオケという音が楽しめるのも魅力だ。そしてトランペットが、ピストンのB管で吹いているのがちょっと面白い。ドイツのオケって、ロータリーではないの?
そういえば、2002年だかにミュンヘンフィルをガスタイクで聞いたとき、1番ラッパはピストンB管で吹いてたなぁ(ツァラとプロコ5番でミスは1箇所)

お勧め度:★★★★

バイエルン放送交響楽団
指揮:ラファエル・クーベリック
1977年12月 ヘラクレス・ザール(ライブ)
DREAMLIFE<DLVC−1030>
posted by ズィコフ at 17:56| Comment(0) | TrackBack(1) | ラファエル・クーベリック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月26日

クーベリック渾身のドイツ・レクイエム

kubelikdeutsches.jpgラファエル・クーベリックは、チェコが生んだ最高の音楽家の1人だ。偉大なヴァイオリニストを父に持つラファエルは、指揮者として世界の頂点を極めた。
クーベリックのドイツ・レクイエムは、指揮活動の絶頂期1978年のライブ録音である。スタジオ録音では、冷静なクーベリックもライブでは別人のように燃え上がった。このドイツ・レクイエムは、なかだも個人的に非常に気に入っている演奏だ。極上のコーラスとオーケストラが一体となった演奏は、これ以上の録音は他にないものだと思う。個人的に、これがドイツ・レクイエム最高の名演だと思う。
とにかく有無を言わずに聞いて欲しい壮絶な名演だ。

お勧め度:★★★★★

指揮:ラファエル・クーベリック
バイエルン放送交響楽団
バイエルン放送合唱団
ソプラノ:エディット・マティス
オルガン:ウォルフガング・ブレンデル
1978.9.29 ヘラクレスザール
Audite<95.492>
posted by ズィコフ at 15:35| Comment(1) | TrackBack(0) | ラファエル・クーベリック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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