2008年02月09日

マーツァルのマーラー交響曲第9番

macakmahler9.jpg
マーツァルのマーラー交響曲第9番が発売された。
2007年の最新録音である。
早速、スコアを見ながら聞いてみた。
とても良い意味で真面目な演奏だ。1楽章は、ぐしゃぐしゃになりやすいので、どうしても交通整理に徹してしまうキライはあるが、それでもチェコフィルの発する音楽は素晴らしい。
2楽章のレントラーの面白さを聞かせてくれる。重量感のある弦楽器の響きが素晴らしい。木管楽器のソロがとても美しい。
聞きものは3,4楽章。キレのあるリズムと咆哮するオーケストラ。テンポの交代がとても素晴らしく、スピーディー。
適当に勢い任せのところはなく、血の通う音楽が聞こえる。
こういう迫力は、チェコフィルならではだと思う。
4楽章の目一杯鳴り響く弦楽器の美しさは、別格である。重厚で、重たく歌うチェコフィルのスタイルにとても合っている。
マーツァルの作り出す「間」がとてもよい効果を生んでいる。
一連のチクルスでとてもレベルの高い演奏だ。

お勧め度:★★★★

マーラー交響曲第9番
指揮:ズデニェク・マーツァル
チェコフィルハーモニー
2007年10月11&12日録音 プラハ・ドヴォルジャークホール
<EXCL-00010>
posted by ズィコフ at 18:15| Comment(0) | TrackBack(0) | マーラー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月05日

カレル・シェイナのマーラー交響曲第4番

sejnamahler4.jpgカレル・シェイナは、ようやく世間で知られる指揮者となりつつあるみたい。それでもまだまだ知る人ぞ知る、隠れた名指揮者であることには変わりが無いようだ。
シェイナの録音が、日本でこれほど発売されたのも、私がレコ芸に登場したときに、ひたすら紹介したからだと勝手に思っている。
シェイナの数少ない録音の中で、愛してやまない録音が、このマーラー交響曲第4番。かつてこんな録音があると知らされ、御茶ノ水のディスクユニオンでかなり高価(それでも¥3000くらいだけどね)であったが中古LPを見つけたときは嬉しかった。そして帰ってきて聞いたときの驚き。あまりにも素晴らしい。こんなマーラーは聞いたことが無い。
だから事あるごとに、この録音を紹介したいと思って、ホームページに掲載し、その他掲示板でも紹介し、更にはパソコンに音を取り込み加工してCD化し、配った事もある。

そしてついにCD化。嬉しかった。
オリジナルマスターが劣化していると思われるので、万全な音ではない。また録音時の音の歪みがあるので、こればかりは修正できない。それでも出てくる音の素晴らしい事!
音楽が泉のように湧きあがる。歌に満ち溢れ、これほど音楽を聴いて、幸福を味わえるものがあるのだろうか?
1950年という戦後間もないチェコフィルの、ポテンシャルの高さ。ターリヒをして「もはや教える事はない」と言わしめた時代だ。ホルンのシュテフェックをはじめ、管楽器のソロの美しいこと。そしてビロードのような弦楽器。どこを取っても最上級。そしてシェイナの紡ぎだす美しい音楽。
シェイナのマーラーが素晴らしかったと、ケイマルも言っていたし、マーツェルもシェイナこそお手本だと言う。

残念な事に、チェコフィルとは4番しか録音を残さなかったが、国民劇場のオーケストラと「大地の歌」のライブ録音が復刻された。こちらは全く話題になっていないが、これも隠れた名演なのでいずれ紹介したいと思う。

お勧め度:★★★★★

指揮:カレル・シェイナ
ソプラノ:マリア・タウベロヴァ
チェコフィルハーモニー管弦楽団
1950年4月録音 ドモヴィナ・スタジオ
<COCQ−83865>
posted by ズィコフ at 23:27| Comment(0) | TrackBack(0) | マーラー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月26日

マーラー交響曲第6番「悲劇的」

macalmahler6.jpg今年5月に収録されたチェコフィル最新録音。
管理人が3年ぶりにプラハを訪問するのは、この演奏会と録音を聞くためであった。
詳しい事は、ホームページにかいたのだけど、こちらは出来上がった録音の印象を書きたい。
このオーケストラは、誰がどう振ってもチェコフィルであることが改めて思い知らされる。かつてノイマンが2度素晴らしい録音を残し、その後アシュケナージも氏らしからぬ危機迫る壮絶な名演を残したこの曲。
指揮者の個性は違うのだが、出てくる音がどこから聞いてもマーラーでしかない。

さて、マーツァルの解釈は基本的には伝統的なチェコフィルのスタイルである。「悲劇」を強調する事無く、自然体な音楽作りを目指しているように思える。そして細部を決しておろそかにすることはない。どこをとっても「意味」のある音が鳴り響く。金管はいつもながら咆哮するが、決して汚くなく豊かな響きを作り出す。そして弦楽器の充実した響き。まさしく今のチェコフィルを象徴するよう音だと思う。
圧巻は3〜4楽章。3楽章の美しさは格別だ。弦楽器の響きの中で、木管の美しいソロが冴え渡る。そして4楽章は、圧倒するパワー。テンポの流れも良く、自然体でありながら、迫り来る「悲劇」は圧倒的である。マーラー、ここまで華麗に鳴り響くこの作品を聞いたらどう思うのだろうか?
このコンビは本当に素晴らしい境地に来ていると思う。

今回の布陣は、フルートはピヴォダ、オーボエはセクアルト、クラリネットはコパーチェク、ファゴットはヘルマン、ホルンはヴォヴォジル、トランペットはハリーシュ、トロンボーンはコザーネク、テューバはマリマーネク、ティンパニーはマザーチェクである。
ケイマルは5番トランペットで存在感を示し、また6番トランペットには次期首席との呼び声高いマレク・ヴァイオが座りこれまた若々しい素直な音で存在感を存分にアピールしていた。
不満を言うとすれば、ホルンがブラベッツではなかったこと。もちろんヴォヴォジルも美しいのだけど、ブラベッツだったらより、アンサンブルに締りを与えてくれたと思う。ブラベッツも入団当初は、う〜んと思っていたけど、最近はホルンセクション、そしてオーケストラをリードする奏者と成長してくれた事を嬉しく思う。

お勧め度:★★★★
チェコフィルハーモニー管弦楽団
指揮:ズデネェク・マーツァル
2006.5.4&5 ドヴォルジャークホール
EXTON<OVCL-00245>
posted by ズィコフ at 13:23| Comment(2) | TrackBack(0) | マーラー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。