2006年08月26日

マーラー交響曲第6番「悲劇的」

macalmahler6.jpg今年5月に収録されたチェコフィル最新録音。
管理人が3年ぶりにプラハを訪問するのは、この演奏会と録音を聞くためであった。
詳しい事は、ホームページにかいたのだけど、こちらは出来上がった録音の印象を書きたい。
このオーケストラは、誰がどう振ってもチェコフィルであることが改めて思い知らされる。かつてノイマンが2度素晴らしい録音を残し、その後アシュケナージも氏らしからぬ危機迫る壮絶な名演を残したこの曲。
指揮者の個性は違うのだが、出てくる音がどこから聞いてもマーラーでしかない。

さて、マーツァルの解釈は基本的には伝統的なチェコフィルのスタイルである。「悲劇」を強調する事無く、自然体な音楽作りを目指しているように思える。そして細部を決しておろそかにすることはない。どこをとっても「意味」のある音が鳴り響く。金管はいつもながら咆哮するが、決して汚くなく豊かな響きを作り出す。そして弦楽器の充実した響き。まさしく今のチェコフィルを象徴するよう音だと思う。
圧巻は3〜4楽章。3楽章の美しさは格別だ。弦楽器の響きの中で、木管の美しいソロが冴え渡る。そして4楽章は、圧倒するパワー。テンポの流れも良く、自然体でありながら、迫り来る「悲劇」は圧倒的である。マーラー、ここまで華麗に鳴り響くこの作品を聞いたらどう思うのだろうか?
このコンビは本当に素晴らしい境地に来ていると思う。

今回の布陣は、フルートはピヴォダ、オーボエはセクアルト、クラリネットはコパーチェク、ファゴットはヘルマン、ホルンはヴォヴォジル、トランペットはハリーシュ、トロンボーンはコザーネク、テューバはマリマーネク、ティンパニーはマザーチェクである。
ケイマルは5番トランペットで存在感を示し、また6番トランペットには次期首席との呼び声高いマレク・ヴァイオが座りこれまた若々しい素直な音で存在感を存分にアピールしていた。
不満を言うとすれば、ホルンがブラベッツではなかったこと。もちろんヴォヴォジルも美しいのだけど、ブラベッツだったらより、アンサンブルに締りを与えてくれたと思う。ブラベッツも入団当初は、う〜んと思っていたけど、最近はホルンセクション、そしてオーケストラをリードする奏者と成長してくれた事を嬉しく思う。

お勧め度:★★★★
チェコフィルハーモニー管弦楽団
指揮:ズデネェク・マーツァル
2006.5.4&5 ドヴォルジャークホール
EXTON<OVCL-00245>
posted by ズィコフ at 13:23| Comment(2) | TrackBack(0) | マーラー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。チェコ・フィルの奏でる音楽を心より愛しています。この名演奏の製作過程に実際に立ち会われたとは本当に羨ましい限りです。このCDの発売日は指折り数えていました。演奏は期待にそぐわぬ出来で、ノイマンの演奏とともに愛聴しています。仰るとおり、弦楽器の充実度には目を瞠るものがありますね。
Posted by adagietto♪ at 2006年08月31日 00:01
>adagiettoさん
ようこそ。
詳細は、私のホームページにも書いてますのでご覧下さい。
これからも、少しずつ更新していきますので、よろしくお願いいたします。
Posted by ズィコフ at 2006年08月31日 22:24
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