
マレク・ズヴォラーネクはケイマルの後継者として1992年にわずか18歳でチェコフィルの1&3番奏者として入団。晩年のノイマンやアルブレヒトの録音にも参加している。しかし2年で退団し、プラハ放送響のソロトランペット奏者として移籍する。理由はいろいろあるらしいけど、演奏旅行が嫌いとか?権威主義的なチェコフィルが嫌いというのもあるらしい。どちらにしろ、チェコフィルなんかには入らない!と言っているのはちょっと残念。
この録音は、SCHAGERLがスポンサーとなり製作された。ということで、ロータリートランペットで吹いているのかもしれない。
ズヴォラーネクのスタイルは、チェコとドイツの中間のような感じだ。ガンシュやグロートに師事したことが影響しているのだろう。今回の録音を聞くと、吹き方はガンシュに近いものを感じる。もちろんオケ中で吹くと、ケイマルのように猛烈な勢いで吹きまくるのだけど。
その代表例として、アシュケナージ指揮チェコフィルでマーラー交響曲第6番「悲劇的」。エキストラで5番トランペットとして参加し、爆発音に近い凄まじい勢いで吹きまくっている。ドヴォルジャークホールで実際に聞いたのだが、あまりの凄さに椅子から落ちそうになった。
さてこの初ソロ録音で、ズヴォラーネクをその才能を存分に開花させている。とにかく上手なのだ。軽々と吹きまくる。ミハイル・ハイドンの超ハイトーンも楽勝そのもの。でも巧さが鼻につく訳でもない。それはさすがはチェコが生んだ音楽家なのだ。
ズヴォラーネクにも、もっとオーケストラプレーヤーとして活躍して欲しいと願っているのだが・・・何度もプラハ放送響の演奏会を現地でも聞いているけど、なかなかその顔を舞台で見かけることはない。ソリストとしてチェコのオケにかなり多く出演しているようだけど。
お勧め度:
★★★★Johann Wilhelm Hertel
Trumpet Concerto No. 2 in E flat Major
Johann Michael Haydn
Trumpet Concerto in D major
Frantisek Xaver Richter
Concerto in D major for Trumpet, Strings and Harpsichord
Giuseppe Tartini
Concerto for Trumpet and Orchestra, in D major
Drahomira Pelantova Harpsichord
Marek Zvolanek Trumpet
New Prague Collegium
2002年録音 ドモヴィア・スタジオ